読者の声は聞きません

ogawamachi2006-04-23

 出品したのを機に「デス・ノート」1〜10巻を再読。小畑健、やっぱり絵がうまいですね。この漫画はネーム量の多さから読むのに骨が折れるのだが、それを補って余りある面白さ(と、俺は思う)。青年誌に連載されていれば、少年誌の読者から文字が多すぎると文句をいわれないと思うのだが、面白ければ子供だってこのくらい読むはず。そんな声は黙殺しちゃいましょう。
 しかし、読者の声は漫画家、出版社にとってシビアなもので、amazonのレビューを見ると、○○が死に、後継者である○○、そのライバル○○が中心になってくる8巻、9巻になると、ストーリーの停滞に文句をつけるレビュアーが多数。もう買わんぞ、という宣言まで出る。ところが、10巻になるとそれが一転。新たな人物がストーリーに絡み始めたとたん、ふたたび先が見通せない展開に、やはり読み続けます、という先の発言を否定するレビューが寄せられはじめる。ミステリ要素の大きい作品だけに、おまえら完結するまで待てないのかよ、とも思うのだが、こんな声を毎週聞かされている編集部、漫画家、原作者は本当に大変ですよ。俺の場合、自分のつくった本についてamazonのレビューを見ることはもうやめてしまいました。
 そんなことを思いながら10冊を読み終えると、夕方、整形外科の先生からメールで原稿の直しが到着。日曜日なのに働かせてすみませんという気持ちに、こちらの背筋もピキーンと伸びる。と思いつつも、さあ、明日からがんばろうと考えている俺はつくづく駄目。夜、「デス・ノート」とは一転、田辺聖子「私の大阪八景」の続きを読む。