柳沢きみお

ogawamachi2006-04-29

 柳沢きみおといえば最近では「特命係長・只野仁」。少し前はシリアスな不倫もの、大人のエッチな願望漫画。その前は学園ラブコメと、その時代に先んじるヒット作を飛ばしてきた漫画家。絵が雑(というかあまり上手くない。これは本人も自覚)なのが玉に瑕だが、それを補って余りあるストーリー構成で一家を成したが、じつは嫌いじゃありません。というか、むしろ好き。今日売れた「自分史」(イーストプレス)はデビューから90年代半ば頃までの作品をダイジェストで紹介しつつ、作家のコメントを付した全2巻のクロニクル。これを読むと、俺は雑誌初連載の「女だらけ」(週刊少年ジャンプ)から読んでいるのですね。思いだしました。こんなこと書くと年がばれますが、当時の画風はとりいかずよしばりの丸っこい絵で、それが次の「月とスッポン」まで続き、「翔んだカップル」で画風も変化。青年誌進出を機にいまの線が確立されるのだが、俺がリアルタイムで読んでいたのはここまで。以後、しばらく漫画を読まなくなってしまったので、最近の作品は読んでなかったのですが、この「自分史」を読んで、読みたい作品がかなりあった。ラブコメ漫画の公式をつくった天才柳沢きみお。侮りがたし。