亀之助さん

ogawamachi2007-01-01

 年が改まったとはいえ、また一つ齢を重ねるだけという感慨しかありません。今日、ラジオで日本人の年齢について八掛けするくらいがちょうどよいのでは、などという話がありましたが、本当にその通りだと思う。70代で亡くなった自分の祖父、祖母と比べると、いまのお年寄りは本当に元気だもの。八掛けの計算でいくと、自分はまだ30代なかば。体力は落ちているものの、大人としての成熟はまだまだ。俺はまだ幼いなぁと思うこともしょっちゅうだ。元日、人並みに酒を飲み、お雑煮などを食べていると、つくづくぼんくらな人生が恨めしくなる。この時期、窓から冬の空を眺めていて想像されるのは、詩人・尾形亀之助の晩年。毎年、そう。晩年といっても、亀之助は42歳で亡くなっているのだが、働くこともせず、何もかもが面倒になって、小便すら縁側から庭にするようになってしまったこの男はどんな思いで空を眺めていたろうか。
 正月の空と小便亀之助
 夜、昨年から回転寿司状態の出品物からいくつかが落札される。早くいまの在庫を空にしたいもの。レコードコレクターズ増刊のザ・バンドの項を読みながら就寝。


山田風太郎「忍法落花抄」(角川文庫) 100円
棟方志功「板極道」(中公文庫) 100円
古井由吉「椋鳥」(中公文庫) 100円
坂口安吾「暗い青春・魔の退屈」(角川文庫) 100円
ウィリアム・ギブスン「ヴァーチャル・ライト」(角川書店) 100円
野坂昭如「本朝淫学事始」(講談社) 100円
小林よしのり「メンぱっちん」(全3巻 講談社KC) 630円