愛の陽溜り

 本日、○○歳の誕生日。Googleのトップページのロゴがバースデイ仕様になっていたが、同社も同日で創設9周年だそう。我が事を言祝いでくれているようで、ちょっぴり得した気分である。夜の読書は温故知新編。今日は橋本治短編小説コレクション「愛の矢車草」(ちくま文庫)をセレクト。冒頭の作品「愛の陽溜り」は1980年発表らしく、当時の若者風俗を懐かしく思う。しかし、ここに描かれているのは、隣のアパートに住む男子予備校生のG行為を覗き見て、大喜びする女子大寮の女の子たちのお話。が、橋本治自ら「翻訳童話の文体」という書き方がぴたりとおさまり、心地よい結末に着地するのです。


愛の矢車草―橋本治短篇小説コレクション (ちくま文庫)