三つ目のブライス

 T原君と電話で話す機会があり、テレビアニメで面白かった「ヤマトナデシコ七変化」を見るようにと勧める。が、「小川町さんはテレビをやめたのに、そんなにアニメばっかり見ていては意味がないではないですか?」、と諭される。ごもっとも……。本を読めといわれたので、おじさんは素直に書店の新刊コーナーへ。と、真っ黒い表紙にブライスの人形があしらわれた本があり、よく見ると町田康の新刊「真実真正日記」(講談社)。ブライス町田康も好きなのでこれを購入して帰宅。本屋ではうっかりしていたが、表紙のブライスは額に第三の目(手塚治虫の「三つ目が通る」みたいな)がついているなど、凶悪な改造がほどこされておりました。普通ならインドのシヴァ神を連想するだろうが、なぜか俺はインド・マニアで知られるニナ・ハーゲンを思いだしてしまった。


真実真正日記