ギャングスター・レッスン

ヒートアイランド」の続編、垣根涼介の「ギャングスター・レッスン」(徳間文庫)読了。前作でストリートギャングのチームを抜けた主人公アキが、犯罪のプロへの第一歩を踏み出す修行編。いいよねぇ、こういう展開。講師はアキを仲間に誘った柿沢と桃井のコンビ。無口で冷酷な柿沢に、人情家で陽気な桃井と、まるで刑事みたいな組み合わせだが、2人が教えるのは戸籍の買い方から銃の撃ち方まで、プロとして身につけておかねばならない非合法なテクニックの数々。ヤクザにぶつけられた車の修理代を回収し、それを予行演習としたアキは、柿沢、桃井とともに、ヤクザの襲名式会場を襲撃。1億円の現金を強奪するが、逃走中にアクシデントが発生する……。前作の重い雰囲気とは一転、軽快な調子で語られる本編は、シリーズ第三作「サウダージ」に続くつなぎのエピソードとして位置づけられるべき作品でしょう。次は「サウダージ」を読まなくっちゃ。


ギャングスター・レッスン (徳間文庫)