ワイルド・ソウル

 図書館で借りてきた垣根涼介「ワイルド・ソウル」(幻冬社)を読了。アマゾン奥地で辛酸をなめさせられた移民とその子供たちが、詐欺同然の棄民政策を犯した日本政府に復讐するというクライム・ノベル。舞台はブラジル、コロンビア、日本にまたがるスケールの大きさ。それでいて最後まで緊張が途切れず、一気に読まされた。三賞受賞(大藪春彦賞吉川英治文学新人賞日本推理作家協会賞)は伊達じゃないですね、この面白さは。つべこべ言わずに読め、てな作品。とりあえず、この方面の垣根作品をほぼ読んだわけですが、「ヒートアイランド」とこの「ワイルド・ソウル」がベストと言っていいかも。


ワイルド・ソウル〈上〉 (幻冬舎文庫)ワイルド・ソウル〈下〉 (幻冬舎文庫)