プライド

 神保町に寄った折、S社のN女史から貸与いただいた、一条ゆかり「プライド」(集英社クイーンズコミックス)を読む。出だしからコテコテの少女漫画。今は亡き有名なオペラ歌手の母を持ち、同じ道を進む資産家の娘で美貌の麻見史緒。かたや、飲んだくれで男に捨てられてばかりの母を持ち、苦学しながらオペラ歌手を夢見る娘・緑川萌。萌が史緒の家のハウスキーパーに行ったことから二人は知り合い、ともに競い合いながらプロへの道を進むのだが、お嬢様育ちで世間知らずの史緒の性格はおおよそ想像できるとして、一方の萌の性格が凄いの一言。成り上がるためなら手段を選ばずの女で、いちいちここに書ききれんほどのどす黒い事をしでかしてくれちゃいます。ここまでやってくれるとドロドロを通り越して清々しいというか、もっとやってくれ!という気持ちになるから不思議。現在8巻まで発売中だが、ここでは萌の妊娠が発覚。父親は史緒の婚約者でレコード会社の副社長・神野かも……という、さらにドロドロが濃くなる展開。少女漫画の王道を突き進むストーリーに、ますます目が離せなくなってきた。男子もぜひ読もう!


プライド 8 (クイーンズコミックス)