やっぱり心の旅だよ

 福満しげゆきが「僕の小規模な生活」(講談社モーニングKCDX)でも触れていた、今のようにブレイク(?)する前に描いていたエロ漫画が掲載されている「やっぱり心の旅だよ」(青林工藝舎)を読む。失敗エロ漫画と自嘲して語られるこれら。たしかにエロ漫画雑誌に掲載されていれば読者の不評を買うようなものだが、こうしてまとまった形で読むと意外とエロくて良いです。福満好み(?)というか、女性が巨乳でむっちりタイプ。編集部の要請もあるでしょうが、それが妙にいやらしい。ストーリー、ネームとも取ってつけたようなもの(読者の実体験を漫画化したもの=じつはライターが書いた原稿)などがあるが、他の作品では作者のネガティブ指向をいかんなく発揮。女の子を陵辱するはずが、いつのまにか主人公が辱められてたりするところなんか、まさに福満というところ。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「ホーム・アローン」の有名なシーンが引用されているが、好きなのかな。じつはこの2本は息子のバイブル的存在の映画なので、福満ファンのきゃつも喜ぶかも。
 ちなみに今ネットで調べたら、漫画アクション連載中の「うちの妻ってどうでしょう?」(双葉社)が今月28日に発売予定だと。“妻”ファンは買いに走ろう!


やっぱり心の旅だよ