ぽちゃ系、やっぱりきてるのか?

 今日読んだのは少女マンガなんだけど、じつに少女マンガらしからぬ少女マンガ、岩本ナオの「雨無村役場産業課兼観光係」(フラワーコミックスα)。岡山の片田舎(本書では山岡県)の村役場にUターン就職した銀一郎と、幼なじみのメグ、澄緒の三角関係(少女マンガの王道パターン)を描いた物語。まだ第1巻だけど、ヒロインのメグがかなりのぽちゃ系というのが意表をつく設定で、その絵の素朴さとあいまって、まるで青年誌掲載のマンガを読んでいるような気にさせられる。メグにひかれる銀一郎、しかしメグは村一番どころか、東京に出てきても周囲を引きつけずにはいられない美青年の澄緒が好き。が、その澄緒が好きなのは……。各人各様の心理のゆらぎの描写も秀逸。おすすめです。