アカボシゴマダラ

 古本屋からの帰り、駐輪場に自転車を停めようとすると、地面に蝶を発見。写真に撮ってあとで調べると、アカボシゴマダラとわかる。
 日本では奄美大島だけに生息する種類だったのが、人為的に持ち込まれたのが定着したとのこと。大きい蝶といえばアゲハの仲間がおなじみだけれど、これはさすがに初めて見た。


ケーキととんかつ


 学生5人を引率して赤坂にある石油開発企業へ。取材終了後、学生たちと赤坂サカスのトップスでコーヒーとケーキ。定番のチョコレートケーキを久しぶりに食べる。写真の倍は食べたかった……。夜も仕事が終わって学生たちととんかつ屋で晩御飯。なんだか食べてばかりの1日。夜、末次由紀の『ちはやふる』5巻を読む。熱いぜ、泣けるぜ。


桜、角田光代、小西真奈、ホッパー


 急な打ち合わせが入って、午後、新宿御苑にある知人の事務所へ。新宿駅南口から御苑に続く道は大変な混雑。皆、楽しそうでいいなぁ。俺も少しは桜の花でも見て帰ろうと、御苑ではなく、自宅のある駅のひとつ手前で途中下車。ここはホーム途中まで屋根と壁が延伸されるまでは本当にきれいな駅だったのだが、それができてからは景色的には少し残念なことになった。その裏を抜け、野川にかかる橋から上流、下流の桜を少し見物。夜は、角田光代「しあわせのねだん」(晶文社)を読む。カバーの小西真奈という人の絵が素敵。エドワード・ホッパーをシュールにした感触がおもしろい。


トクマルシューゴ「Rum Hee」

 4月2日に発売されたShugo Tokumaruトクマルシューゴ)の新譜が、まじイイっすねー。第4作目となる「Rum Hee(ラムヒー)」は、新曲3作品に、過去3作品を再録音したリミックス盤の色合いが濃いけれど、いやぁ、これ本当にいいよ! 音も以前の作品よりカラフル度が増量。見当違いかもしれないけれど、大瀧詠一が30年若返って現代のポップソングを作ったらこうなりました、というくらい複雑な要素が絡み合っていて、厚みが増してます。トクマルシューゴ自身、すべての楽器をこなす宅録マニアだけに、そこも大瀧さんと同類かな、と。欧米のインディーポップ・シーンから逆輸入という形で紹介され、現在もインディーレーベルからの発売なんだが、大手のレーベルは少しでも実験的な要素のある音を嫌っているので(と勝手に想像)、メジャー進出はないのかなぁ。どこのCDショップでも買えるようになってほしい推薦盤です。



Shugo Tokumaru - Parachute(旧バージョン。「Rum Hee」収録のオルタナティブバージョンではさらに軽やかな印象に)



黒くぬれ

 あっという間に3月が終わる! 書籍の入稿もまだ! 3本ある原稿のフィニッシュもまだ! 何ひとつ進んでません! 関係ないけど、TBSラジオのストリームが終わったよー! 泣! 涙!

「小川町さん、依然ブログが更新されてませんねぇ」と仕事先のN君から冷笑されてから早3週間。若者に手本を示すべき大人がこれじゃぁ、いくらなんでもマズいので今日はがんばって書きます! といっても、読んだ漫画の紹介なのだから情けない……。

 今月は俺ともあろうものが、仕事優先で漫画読みはあと回しにしているので、読了した漫画はごくわずか。漫画が積読になるとは思いませんでしたよ。その数少ない読了本のうち、今月はやっぱりこれでしょう、というのが、約1年半ぶりに出た岩明均ヒストリエ」(第5巻・アフタヌーンKC)。主人公エウメネスが若き日のアレクサンドロス大王と邂逅するところで続きは次巻へ。あー、またこれで1〜2年は待たされるのか。せめて井上雄彦「リアル」のように1年1冊だったらいいのになぁ。




 続いてこちらは発行ペースが早い(3〜4ヵ月に1巻!)、末次由紀百人一首漫画「ちはやふる」(講談社コミックスビーラブ)の第4巻。主人公・千早は早くも全国大会出場! というスピーディーな展開。未来のかるたクィーン候補を争う(らしき)ライバルの出現があったりして、意外と終巻は早いかも。珍しい題材でおもしろい作品なので、もっと話題になってほしいなぁ。




 次もおなじく少女漫画から、山岸涼子テレプシコーラ舞姫」(第2部2巻・メディアファクトリー)。この漫画によって、バレエの面白さに目覚めた俺ですが、この漫画の面白さは、主人公・篠原六花(ゆか)のかわいらしいキャラクターの魅力プラス、幼児からシビアな環境に置かれているダンサーの世界がよくわかる構成の妙にありますね。連載されている「ダ・ヴィンチ」も図書館へ行った折は必ずチェックするようにしいています。




 発売されたばかりの野村宗弘とろける鉄工所」(第2巻・イブニングKC)は、この巻で確実に世界を構築したようで、どのストーリーも安心して読めるおもしろさ。この不況の世の中で、なんとなく幸せな空気が作品に流れていることはよしとしたいですね。また、意外と女性キャラがかわいいのがマルっていうか、漫画家として非常に大事な技量の1つ。今後も期待。




 という感じで、小説、評論の類は1冊もなし。あとは音楽をひたすら流しているだけですが、フレンチ・ポップス熱は継続中。とくにここ数週間ハマっているのがマリー・ラフォレ。映画「太陽がいっぱい」で女優としてのほうが有名でしょうが、もともと歌手志望だったそうで、フランス本国では多くのレコードを出しております。残念ながら日本国内盤CDは壊滅状態で、自分がもっぱらかけているのはフランスのMusidiscというレーベルの「Les vendanges de l'amour」「Manchester et Liverpool」「La voix du silence」という3枚のベスト盤シリーズ(全72曲を収録)。まぁ、なぜ俺がこの女性(ひと)に惹かれたかといえば、次のローリング・ストーンズの「黒くぬれ」のカバー、「Marie Douceur,Marie Colere(邦題:優しいマリー、怒れるマリー)」を聴いていただければわかります。ミック・ジャガー以上に情念的、かつパンク。



会長と食事

 某大手グルメサイトの取材で先々週からその企業へ何度もうかがっているのだが、今日は取材対象である会長の夕食時に重なってしまい(といっても5時半だったが)、食事のお相伴にあずかる。出てきたのは鴨せいろだったが、つけ汁が滅茶滅茶おいしく、満足して帰社した次第。じつは先週には昼時に重なって、焼きそばと焼売をごちそうになったのだが、こちらも大層うまかった。
 こう書くと、のんきな日常に見えそうだがさにあらず。会社の仕事とは別に入稿を控えた書籍が1冊あり、その仕事で夜も昼もない生活が続いているのです(涙)。布団でちゃんと寝るのが切実な望み。好きな漫画さえ、新刊を買ってきても積ん読になっているというと、俺の置かれた状況が少しはわかってもらえるでしょうか。
 そんななか、心癒される存在がシルヴィ・バルタンのキュートなルックスと歌声。そう、ロックばかりだと疲れるので、最近はフレンチポップスを作業用にかけているのです。デビューした頃のシルヴィはマジ、フランス人形みたいで(死語)、かわいいっす。俺が聞いているのは輸入盤の「Les Annees RCA vol1-10」(全480曲!)のvolume1と2(1961〜1967年)ですが、日本盤だと「あなたのとりこ〜アンソロジー」(3枚組)が良いようですね。


くらもちふさこのサイン

 担当しているサイトで中国語のコンテンツがオープンするため、週末まではその準備に追われる。通常はレギュラーのコンテンツの整理と進行管理で気分的に楽なのだが、原稿も書かねばならず、さらに他の版元の書籍の入稿が迫ってきて、心理的には追いつめられた状態に。そんなときに限って新規の原稿依頼(しかも締め切りは1週間後)がよそからはいってくる。とても書けそうにないので、ライターのHさんに回すことに。そのHさんと昨晩は電話で近況報告。息子さんがちょうど高校受験で、来週末に発表だとか。うちは一片付いたので、しばらく心配しなくていいのが楽。金はかかるが。
 このところ、お酒を飲むのが渋谷となり、大人が行ける店が本当に少ない(あっても探すのがむずかしい)。先々週はA藤君、M庭さんと246沿いの大衆居酒屋で飲み、二人の会社(現在、リストラ進行中)の有様を聞き、一昨日はデザイナーさんを交えて鉄板焼きの店へ。渋谷で通える店を探すのが課題なので、どなたかいいお店を知っている人はお教えください。気取っておらず、酒とおいしい魚が食べられるところ希望。
 精神的にくたくたなので、読めるものといえばやはり漫画。新刊では、久世番子「私の血はインクでできているのよ」(ワイドKC)。いつのまにか講談社から本を出すようになった久世番子。中ブレイクぐらいはしてくれないかな。




 奥浩哉GANTZ」(ヤングジャンプ・コミックス)は25巻。玄野が生き返り、人類を待ち受けるカタストロフが明らかに? というところで、次巻へ続く。




 以前は毎日のように通っていたブック○フだが、最近は週末にしか行けないのが寂しいところ。今日はくらもちふさこのコミックスを買ったところ、扉に本人のサインとカットが。為書きはあるけれど、105円でこれはうれしいオマケでした。。